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◆公共住宅の入居申請しても、6年待ち?!
香港の2大社会問題といえば、住宅・土地不足問題と、格差社会問題。
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今回は「深刻な住宅問題ニュース」をピックアップ。

極狭アパートのニュースはこれまでも出していますが、サムスイポ地区と油尖旺区の極狭アパート入居者によるアンケート調査によりますと、「建物内に消火器やスプリンクラーが設置されていない」、さらに「廊下に逃げ場がない」と回答しているほど、住居問題は深刻…。

住むだけでもやっと…という人が香港には今もなお多くいます。
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△イメージ
なぜこんなに極狭アパート(なのに賃貸料は高い)が存在するのかということは、それは「それは土地が狭いから」

家賃の高い極狭アパートを脱出してストレスない生活をしたい、と願う人々が申請するのが「賃貸型公共住宅」なのです。

これは政府が運営するもので、入居資格者の月収上限は1人世帯で1万1540ドル、2人世帯で1万7600ドル(2019年)。

日本円では15万前後になります。

香港の各エリアにありますが、人気が高すぎて、なかなか入居できません。

2020年12月末現在の情報では、賃貸型公共住宅の累積入居申請(当選待ち状態)はなんと、
25万3400件。

うち一般(家庭)の申請者は15万3900件で、平均待ち時間は5.7年…

この期間は、過去最長となりました。

申請して6年とは…途方に暮れる時間です。

この期間待っている人は25万世帯に上りますので、政府は公共住宅の入居待ちの人が暫定的に住むための住宅も用意しようとしています。
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新界エリアの火炭駅前につくられた公共住宅「駿洋邨」
待ち時間が延びている要因としては、大規模な公共住宅として新設されたばかりの火炭の駿洋邨(公共住宅)や、粉嶺エリアの暉明邨(公共住宅)が、検疫センターになっているため。

このため多くの人が当選していながら、なかなか入居できないなど大変な思いをしていました。

コロナが長引くことで、様々な問題が出ているわけですが、11日のブログでお伝えしましたように、
香港の感染者は徐々に減少している様子。

旧正月明けにはようやく4人までなら夜間に外食することが可能となります。

クラスターが発生せずこのまま経済活動が少しずつ回復することを祈るばかりです。
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