来年3月に控えている5年に一度の次期行政長官選挙
これまでオフィシャルフェイスブックでも書いていますが、この選挙は
は各界(4大分野38グループ)から選ばれた選挙委員1200人によって選出されます。
その1200人を決めるのが今回の選挙でした。
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『星島日報』13日付「民主派6グループで全勝、選挙委員327議席獲得」

今回は梁振英・行政長官の続投を阻止しようと民主派が支持者に積極的な投票を呼び掛けていました。これまで民主派は、行政長官の普通選挙化を掲げ、行政長官が1200人だけで選ばれることを批判し続けてきたため、選挙委員の選出には積極的に参加してきませんでした。
それが今回は梁長官の続投阻止を掲げ、過去のようにムダに民主派の行政長官候補を擁立することはせず、親政府派の候補の中から誰が選ばれるかは民主派も影響力を持てるようにしようということになりました。
しかし、土壇場で梁長官は続投を目指さないと発表したため、その面では意味がなくなりましたが、民主派がようやく現行の行政長官選出の枠組みで行う選挙に前向きに参加するようになったといえます。
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『明報』13日付け「親政府派の票田を打破、民主派325議席獲得」

さて今回の選挙結果ですが、非親政府派の議席が300議席を超えたということは、過去の200議席余りに比べかなり増えたことで、これまでよりも影響力を行使できることになります。
とはいっても、親政府派は800議席以上を占めますので、それだけで行政長官の当選に必要な601票以上は確保できます。(※過半数をとるのが当選の条件)
ただし親政府派の候補が何人も出れば逆に票が割れてしまうため、民主派の300票を基盤にする候補が当選する可能性もあります。このため今回は2人までしか認められないとも報じられています。
つまり現段階では、15日に出馬表明をした葉劉淑儀(レジーナ・イップ)新民党主席の他、出馬検討中の曽俊華(ジョン・ツァン)財務長官、
林鄭月娥(キャリー・ラム)・政務長官のうち、2人しか出馬できない可能性も。

今後どうなるかは、立候補に必要な150人の推薦を取る過程で決まります。