セントラル占拠からちょうど2年経った28日、金鐘にある特区政府本庁周辺では2周年集会が行われました。
香港地元紙は以下のように報じています。
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29日付「りんご日報」
1000人が連儂壁で黙とう、2年来、初心を忘れていない
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29日付「明報」
1000人が雨傘運動2周年記念に集まる
戴耀廷:立法会選挙に覚醒を見た
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29日付 「東方日報」
占拠行動2周年、黒幕は引き続き悠々自適 黎智英いまだ逮捕されず
戴耀廷:責任を取るかどうかは私には関係ない
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午後5時過ぎから続々と人が集まり、六一七民間約章(占拠行動後に設立された団体)主催の記念集会が行われました。
主催者、警察の発表では昨年同様およそ1000人が集い、最初に催涙弾を放たれた午後5時58分から3分間黙とうを行いました。
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集会に出席したセントラル占拠行動発起人の一人、戴耀廷氏(写真上)は、今月4日に行われた立法議員選挙の投票率が58%の過去最高となったことを挙げ、「市民の政治覚醒を反映している」と指摘しました。
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集会会場には民主派団体ののぼりの他にも、打倒梁振英(梁・行政長官を倒せ)、討論港独無罪(香港独立の討論は罪にならず)などの垂れ幕やテレビ番組の生中継されるなど、あちこちで盛り上がっているかのようにみえましたが、今回の大きな特徴は若者の参加者が少なかったことでした。
しかも本土派や独立派の主要人物も参加していませんでした。
これは「6.4集会」で若者が離れていったのと同じ現象が起きており、黙とうや形式主義のようなことをすることに嫌気がさした若者たちが離れてしまっているのです。

セントラル占拠行動の最中にも内部分裂が垣間見えましたが、本土派(香港内の過激な排他主義勢力)とサヨク(左膠:本土派が頑なな社会主義者を揶揄する表現)の間に大きな溝が深まっているといえます。
 
今回の集会は民主派とサヨクが開催したもので、サヨクのレッテルを張られていた学生運動リーダーの羅冠聡氏と黄之蜂氏は参加していました。しかし占拠行動で前線を担っていた本土派が足並みを揃えないということは、今後起こるデモや暴動の形が変わってくるかもしれません。
とはいえ、今回の集会を主催した六一七民間約章の韓連山氏は、今後も9月28日には金鐘で記念活動を行う意向を示しています。