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香港の伝統文化らしいニュース。写真は5月7日付のアップルデイリーより。
見出しは「Gucci(グッチ)が弁護士を通じて祭壇用品店に謝罪」

日本ではお盆に迎え火や送り火を焚いて、お供え物として果物やナスに足をつけたのを置いたりしますが
もちろん中国にも同様の習慣はあります。
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中国の場合は果物や子豚の丸焼きなどの他にも、紙でできたお金や日用品を燃やします。
紙のお金?と思いますが、火葬の際に三途の川の渡し船代金として棺にいれるのが始まりだと言われています。
ちなみに冥土銀行発行の億単位の人民元札なども存在するそうで、本物にそっくりに作られているのだとか。
近年では、広東省や香港ではさらにエスカレートし、紙でできた服、家電製品、自動車、ブランド品、さらには家政婦までをつくり燃やしています。
家政婦を模した紙を燃やすって・・・
あの世に行っても同じような生活をしたいという思いからなのでしょうか。
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さて、アップルデイリー記事の本題ですが、故人の生前愛用品を模した紙製の供え物のなかに最近増えているのがブランド品を模したバッグなどだそう。
そこで立ち上がったのがイタリア高級ブランド「グッチ」。
弁護士を通して同社製品の模倣品を販売することに対し、商標侵害だと祭壇用品店6店に販売停止を要求しました。
これには香港市民も猛批判。
その後すぐに、この要求を撤回、中国の伝統習慣を考慮したのか、伝統を尊重すると謝罪しました。
グッチは、あくまでこの通達は版権保護の一環にすぎず、賠償などを要求することはないとしています。