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24日の地元紙「香港経済日報」より
見出しは「投票率が過去最高の47パーセントに。親政府と民主派の勝敗は言い難い」
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同じく24日の地元紙「星島日報」より
見出しは「民県連が115席大勝 何俊仁氏と憑検基氏が落選」     

22日、香港の区議会選挙の投票が行われました。
香港には立法会選挙と区議会選挙がありますが、立法会選挙は香港全体を代表的する立法機関の議員を選ぶものに対し区議会選挙は香港内を18区に分けた<地方議会選挙>
4年に一度行われます。
全部で458議席あるなか今回の選挙で選ばれるのは431議席。そのうち68議席は無投票で当選が決まっていたため、363議席を親政府派や民主派の立候補者が争うことに。

香港在住の方はご存知のように、投票するまでの1週間は、あらゆる場所で街頭演説が朝早くから行われていました。
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このように立候補者がレストランにも突如現れ、お客さんに手を振り、握手。
あらゆる手法で、一票でも多く勝ち取ろうと必死なのです。
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今回の選挙は昨年起こったセントラル占拠行動以来、初めての香港全域で行われる選挙となりました。
立候補者950人のうち、セントラル占拠行動の参加者が52人。その中から当選したのは8人でした。

そして、今回の投票率は過去最高の47%だったこと。
前回の41%を上回りました。

今回の投票で大きく注目されたことが二つあります。
一つは民主派の重鎮とも言うべき何俊仁議員がまさかの落選したこと。
これまで何議員は長いこと当選し続けており、民主派議員の中心的存在でした。
つまり、世代交代の象徴となったのです。

そしてもう一つは、セントラル占拠行動に反対する人、支持する人ともに多くの市民が投票に参加した人が増えたことで投票率が高まり、政治への関心が高まったこと

従来は投票率が高まると民主派に有利とみられていましたが、今回はそうではありませんでした。
民主派ベテラン議員が落選し、若手が多く当選した今回の区議会議員選挙。

香港の政治に新たな風を吹き込むことができるでしょうか。