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10月21日付『香港経済日報』
「新界の住宅供給が増えて中古住宅価格は下落傾向に」


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10月26日付『文匯報』
「新築物件の成約率が急減、住宅価格の下落傾向が確定」



過去最高を更新していた住宅の家賃相場。
住んでいる人じゃないと実感できない「家賃上昇」。このほど約1年半ぶりに下落しました。

なぜ下落してるのか。

それは、不動産物件のオーナーがどんどん転売から賃貸に転向しているため高い価格で転売できなくなってきたので今売るのはあきらめて賃貸にして家賃を稼いだ方がいいと判断しているからです。

転売で高い収益が見込めなくなってきたのは中国本土からの購入者が激減したことや、米国の利上げが間もないことなどから、不動産投資を控える人が増えてきたため。
そのため住宅価格はもう顕著には上昇しないことが見えてきたので、
ますます購入する人は減少、住宅価格は下落に向かう可能性が高まっているのです。



投資銀行CLSAは10月20日に発表したリポートで香港の住宅市場の見通しを示しています。
21日付香港各紙によると、リポートでは住宅価格は今後27カ月 で17%下落すると予測。第4四半期に2%下落、来年は10%下落、再来年さらに5%下落とみています。住宅市場の急速な悪化は買い換え需要の急激な低下によるものと指摘しています。
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一般的に住宅価格が下落したら喜ぶはずですが、香港人の逆。転売して儲けようと思ってたり、高い家賃で 貸して稼ごうと思っている人が多いため、下落したら困る人が多いのです。

つまり、そういう転売収益や家賃収入をあてにしていた人が 
消費を減らすことになるので、小売市場はますます悪化、小売店・レストラン・不動産代理店が減ったりして 失業する人が増えることに。

今後の香港経済に暗雲が立ち込めているといえるかもしれません。