14日に行われた普通選挙案「否決」を求めた民主派団体によるデモ行進。
(この日の参加者は主催者発表3500人、警察発表3140人)
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 スタート地点のある銅鑼湾は道路が一部封鎖されました。
ビクトリア公園ではデモ行進の行われる前から、
早くも「否決」を訴えるスピーチがあちこちで繰り広げられていました。

公民党の元議員・陳荘淑。
スキンヘッドにしてセントラル占拠に臨んだ人物です。
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民主派のスポークスマン、梁家傑も駆けつけました。
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「中国共産党は我々に理解を示していない。
中国の独裁を批判、否決を支持する」と書かれたプラカードをもつ男性。
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すでにこの案は否決される可能性が高いといわれています。
なのに、なぜ彼らはこうしたデモ行進を敢えてやるのでしょうか。
立法会では2/3以上の賛成で可決されます。現状では、民主派議員27名のうち4名が寝返りしないと
可決しません。
可決するというのは、普通選挙の実現を意味します。つまり2017年の行政長官選挙では
候補者に対し市民一人一人が投票権をもてるということ。
これを「民主派団体が民主化を阻んでいる」と、政府高官や親政府派が主張しています。
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写真
「偽の普通選挙にNO」
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否決が決まれば、今後も香港の政治的対立が続き、経済的にも大きく影響してくるといわれています。
先に中央政府が規制した深圳からの渡航、マルチビザの廃止によって
「並行輸入業者」や中国本土から来る観光客による大量買いも抑制されています。
これが観光客による消費の減少の一因となっています。
今年、深圳にGDPが抜かれる見込みであり今後もさらに厳しい状況に立たせている香港。
財界では一部資産を撤退させ始めている人も・・・。

政府本庁舎前に向かうデモ行進の直前に、ビクトリア公園にいた学生たちに話を聞きました。
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香港大学の女子学生たち。
否決される言われているが・・・という問いに対し2人は
「たとえそういわれても大どんでん返しが起こる可能性もある。ぎりぎりまで分からない」。
彼女たちはセントラル占拠の時、香港政府が学生団体との話しあいが平行線だったことを挙げ、
「きちんと向き合って理解を示してほしい」と話しました。
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移動中に見かけた公共バス。
「1人1人が行政長官を選ぶ権利を奪う理由はない」と大きく掲げられた文字が。
これは、なんと政府の広告なのです。

17日に採決の審議が始まります。
民主派団体は200名の「決死隊」を結成し、場合によっては立法会に突撃するともいわれおり、
まさに「第2次セントラル占拠」が起きる可能性が浮上しています。
予断の許さない状況がすでに始まっています。