国慶節を昨日迎えた10月1日。
香港島中環(セントラル)を中心に、金鐘(アドミラルティ)、九龍島尖沙咀(チムサーチョイ)や旺角(モンコック)などといった、4つの主要エリアを占拠してデモが続いています。
1日から重陽節にあたる2日へと日付が変わるころ、金鐘(アドミラルティ)に行ってきました。
中環(セントラル)の隣駅にある金鐘(アドミナリティ)。
デモが起こってからは一部道路が遮断されていたため、道路を歩くことにしました。
封鎖された道路。
向こう側には警察官が数名立っていました。

中環(セントラル)寄りはまだ人がまばら。
左奥に見える建物は、中国人民解放軍駐香港部隊本部ビルです。

今年は恒例の花火が中止になった国慶節。
当然ながら祝いのムードは全くありません。

道路端で何やら作業をしている女性たちを見かけました。

この黄色いリボンマークは民主派を支持する証。
作り終わったら、皆に配り歩くんだと話していた20代の女性たち。

今回のデモでは多くの人がこの黄色いリボンを身体のどこかに付けています。
しばらく彼女たちと話し込んでいたら、ポンポンと肩を叩く人が。
「日本人?」と聞いてきた男性はいきなり・・・

私の取材ノートを奪ってこの言葉を突然書きました。
そして、
「ぼくたちは暴動を起こそうだなんて微塵も思っていない。ただ、政府と平和に向き合って話し合いをしたいだけなんだ。僕たちの叫びをきいてほしい。自由を奪わないでほしいだけなんだ」

日本が大好きだというKan(右)さんとManさん(左)
こうして海外の人が香港の今の状況に注目してくれ、理解を示してもらえたら嬉しいと・・・。

金鐘(アドミナリティ)駅周辺にたどり着くとそこはすでに多くの人が集まっていました。
「我々には夢がある。革命は死なず」の文字を大きく掲げる男性。

「香港頑張れ」の垂れ幕。
このデモの間、どれほどこの言葉を見かけたことでしょう。

携帯電話のライトを一斉にともして、手を掲げ、Beyondの「海闊天空」(日本語は「遥かなる夢に~Far Away
~)を大合唱!
Beyondは香港の人気ロックバンド。今回のデモでは何度も歌われています。


「自由はタダではないのだ」

「689は辞任を!我々は真の普通選挙を求めているのだ」
この689というのは、梁振英行政長官のことを指します。
2012年の行政長官選挙で、選挙委員会1200人(実際には1200より減少)による投票でたった689票で当選した皮肉もこめてこう呼ばれています。

「落ち着いて、困難にめげずに前に進むのだ」
雨マークは今回のデモの呼び名でもある「雨傘革命」から。
催涙スプレーをよけるため、そしてデモ中に何度か雨に見舞われていたこともあり、
雨傘を使用したことから名づけられました。、


「香港人頑張れ」
「我々は傘はいらない。ほしいのは民主主義だ」(左)

ボランティアの人から配られた水。
香港では見ることがない、中国のブランドでした・・・

「政治トップの役割とは」と投げかける問いに対する人々の手書きの回答

「もし我々が狗になるなら、人民の狗になってください。
絶対に共産党の狗にならないで」


今日2日までに梁振英行政長官に対し、辞任することを要求しているデモ参加者。
辞任しなければ、政府庁舎を占拠をすると、声明を出しています。
一方でデモ参加者との会談を拒否し続けている行政長官。
香港は今日も熱い1日となっています。