学生を中心とした民主化デモ。
日に日に悪化しています。
国慶節(中華人民共和国 建国記念日)前夜の30日、デモの現場に向かいました。

中環(セントラル)の駅。
零時過ぎだというのに、この有様。
駅を出てすぐの場所にいたのはボランティアの人たち。
様々なものを無料配布していました。


亜熱帯地域の香港。
夜になっても気温は30度前後。
体温を冷やすためにも多くの人が額につけています。


香港のマスクはブルーが主流。

一歩大通りを出ると人、人、人・・・
実際にこの中を歩くと、密集しすぎて息するのもきつい、蒸し風呂状態。

主催者の発表によるとこの夜だけで15万人以上がデモに参加しているとのこと。

香港政府トップ梁振英長官の辞任要求が書かれた紙。

「あなたはトップに裏切られたのだ。さあ、我々に参加しよう!」

「選挙候補者は一般の人々によって決定すべきだ」

至る所に、市民の思いが貼られています。
現場で、20代後半の若者たちに話を聞くことができました。
彼らにまず今の思いを投げかけてみると
「今の中国に飲まれていくのをただ見過ごしているわけにはいかない。自分一人の力では何もできないが
こうして一致団結したら、大きな力が生まれるから参加している」。
「こんな大規模デモは生まれてはじめて。もし今回のデモで何も変わらなければ私たちはまた何か
起こすと思います」とも。

大学で政治学を学んでいたNickeyさん(写真下右)は「私たちは中国の洗脳教育も怖いんです」と話しました。
これは、2010年に前任の曾薩権行政長官が、学校の教育の一環として「香港人学生の国に対する認識についての教育カリキュラム」を打ち出したことを指します。
この内容が中国の国情教学マニュアルだと、猛反発をした市民らが「洗脳教育だ」とデモを起こしました。


最後に皆に聞きました。「アイデンティティとは?」
わぁ・・・シンプルだけど重い質問だ~と笑いながらも
「香港人、と言いたいけど、私たちは中国人です。ただ、今の政治が許せない。今のやり方が受け入れられないのです」
今日、国慶節と翌日は休日。
デモがさらに拡大していくのか・・・・
香港の【これから】がまだ見えない状態です。