22日に特区政府本庁で開かれた【元朗・横洲の公共住宅の建設計画問題】の記者会見。

この問題は、立法会議員選挙で当選した朱凱迪氏が、何者かから尾行されたり脅迫を受けたりして、身の危険を感じ、警察に保護を求めたことから明るみになりました。

朱氏は選挙活動中、元朗・横洲の公共住宅開発計画の規模が縮小されたのは政府、財界、新界先住民、暴力団組織の癒着によるものだと訴えていたため、これをめぐって暴力団に狙われたのではとみて政府に説明を求めていました。

記者会見での説明によると、2013年6月の会議で横洲は第1期(23/24年)4300戸、第2、3期(26/27年)1万2700戸の計1万7000戸を供給すると決定。会議後、房屋署などの職員が4回にわたり地元関係者に遊説しましたが、交通問題や現行の経済活動への影響など地域への負担から1万7000戸の建設には強烈な反対の声が上がっていました。

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22日付 明報新聞
曽俊華・財政長官が反論否定「永遠にボスに同意する」

 

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22日付 香港経済日報 
横洲の段階的開発、梁長官「私が決めた」

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この会見には梁振英・行政長官と曽俊華・財政長官らが同席。横洲開発をめぐる発言の食い違いから2人の確執が噂されていただけに、注目が高まっていました。
会見の最後には、この問題はいかに住宅開発が大変なものかを象徴していると梁・行政長官が涙ぐむ一面も。
このツーショットは実は珍しいものです。
 

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結局、会見では、政府は依然として14000戸を目標にしており、段階的な開発を決定したのは梁氏であることが明言されました。
一時は梁長官と曽長官の間で責任のなすり合いとも受け取られる様子が見られ、次期行政長官選挙の候補とみられる2人の確執が取りざたされていましたが、梁長官は自ら決定を下したことを認め、曽長官は「永遠にボスに従う」と述べるなどで懸念を払拭。
記者会見の終了を宣言した後で2人の不仲を問う声が上がった際、梁長官は強く否定し、今日、不動産市場の過熱が抑制された背景には政府のみんなの苦労があるのだと指摘しています。